行政書士
宮本絵理
美容業界やワイン輸入会社での経験を経て行政書士として独立。「お酒で世の中を幸せにしたい」という想いのもと、酒類販売免許の取得をサポートします。
元ワイン業界のプロとして、法令遵守の範囲で「どうすれば実現できるか」を一緒に考え、お客様の事業に寄り添う伴走型の支援が強みです。
基本情報:特定行政書士|酒販免許|ワインエキスパート🍷
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[酒類販売業免許]
酒類販売管理者選任届出書の提出期限や提出先、様式の入手方法と書き方、添付書類、e-Taxでの提出、管理者の要件、交代時の解任・新任手続きまで、実務のポイントをわかりやすく解説します。
お酒の販売免許を取得したあと、「酒類販売管理者選任届出書はいつ、どこに出せばいいの?」と迷う方は少なくありません。書き方や添付書類、期限を過ぎたときのリスクなど、気になる点は多いものです。
この記事では、酒類販売管理者選任届出書の提出義務と期限、様式の入手方法、具体的な書き方、提出方法、管理者の要件、交代時の手続きまでを実務の流れに沿って解説します。
酒類販売管理者とは、販売場ごとに酒類の適正な販売管理を行うために選任する責任者のことです。免許を受けた事業者は、この管理者を選んだことを税務署へ届け出る義務があり、その届出に使う書類が酒類販売管理者選任届出書です。
酒類販売管理者の届出は、酒税法で定められた義務です。まずは、どのような場合に届出が必要になり、いつまでに、どこへ提出するのかという基本を押さえておきましょう。ここを誤ると免許取得後の運営に支障が出るため、正確に理解しておくことが大切です。
届出が必要になる代表的な場面は、酒類販売業免許を新たに取得し、販売場に管理者を選任したときです。免許を受けた販売場ごとに、原則として1人の管理者を置く必要があります。
また、既存の販売場で管理者を新たに選び直したときや、管理者を交代したときにも届出が必要です。つまり「選任した事実」が生じるたびに届け出る、と考えておくと分かりやすいでしょう。
提出期限は、酒類販売管理者を選任または解任した日から2週間以内と定められています。免許交付を受けたら早めに管理者を決め、速やかに届出を行いましょう。
起算点となるのは、実際に選任・解任した日です。免許取得直後であれば、営業を開始する前に管理者を選任して届け出るのが一般的な流れになります。期限は短いため、免許交付の連絡を受けた段階で準備を始めておくと安心です。
提出先は、販売場の所在地を所轄する税務署です。本店所在地ではなく、実際にお酒を販売する場所を管轄する税務署である点に注意しましょう。
所轄税務署は、国税庁ウェブサイトの「税務署の所在地・管轄区域」から、販売場の住所を入力して確認できます。複数の販売場がある場合は、それぞれの所轄税務署ごとに届出が必要になります。
酒類販売管理者選任届出書の提出を怠ったり、選任・解任の日から2週間以内という期限を過ぎたりした場合には、酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(酒類業組合法)に基づく義務違反となります。管理者を選任せずに営業を続けることは、適正な販売管理体制が整っていないと見なされかねません。
この届出義務に違反した場合、50万円以下の過料の対象となる点には注意が必要です。届出は形式的な手続きに見えても、酒類の適正な販売を確保するための重要な仕組みですので、軽視せず確実に対応しましょう。
期限を過ぎてしまった場合でも、気づいた時点で速やかに届け出ることが大切です。放置せず、まずは所轄税務署や専門家に相談して対応を進めることをおすすめします。
届出書の様式は国税庁で用意されており、必要事項を正確に記入することが求められます。ここでは様式の入手方法と、各記載欄の書き方を項目ごとに見ていきます。難しい書類ではありませんが、記載漏れや誤りがあると受理されないため丁寧に確認しましょう。
様式は国税庁ウェブサイトから入手できます。「酒類販売管理者選任(解任)届出書」で検索すると、PDF様式や記載要領が掲載されたページにたどり着けます。
ダウンロードした様式は、手書きで記入するほか、パソコン上で入力してから印刷する方法もあります。最新の様式が更新されている場合があるため、提出前にその都度、国税庁のページで確認しておくと確実です。
販売場の名称・所在地は、免許申請時に届け出た内容と一致させて記載します。店舗名やビル名、部屋番号まで、免許通知書などの記載と食い違わないよう注意しましょう。
通信販売のようにネット上で販売する場合でも、免許上の販売場所在地を記載します。事務所の住所と販売場の住所が異なるケースでは、あくまで販売場として登録した所在地を書く点がポイントです。
管理者欄には、選任した酒類販売管理者の氏名・住所・生年月日を記載します。氏名は住民票などと同じ表記で正確に書き、住所も略さず記入しましょう。
選任年月日は、実際にその人を管理者として選んだ日を記載します。この日付が2週間以内の起算点になるため、届出書の日付や提出日との整合性にも気を配りましょう。
出典 一般酒類小売業免許への条件緩和手続の手引 PDF・www.nta.go.jp
届出書には、管理者の研修受講状況を記載する欄があります。受講した研修実施団体の名称や受講年月日などを記入し、管理者が研修を受けていることを示します。
免許取得直後で研修をこれから受講する場合など、受講予定として届け出るケースもあります。研修の申し込み方法や更新の詳細は別の記事で扱いますので、ここでは記載欄を正しく埋めることを意識してください。
届出書が完成したら、必要な添付書類を用意して税務署へ提出します。提出方法は主に窓口・郵送・e-Taxの3つがあり、それぞれに準備や注意点があります。ここでは添付書類と各提出方法の流れを整理します。
届出の際は、管理者が研修を受講したことを確認できる書類などを求められる場合があります。所轄税務署によって取扱いが異なることもあるため、事前に必要書類を確認しておくと安心です。
また、控えを手元に残すために、届出書の写しを1部用意しておくことをおすすめします。窓口提出であれば、控えに収受印を押してもらえるため、提出した記録として保管できます。
窓口で提出する場合は、所轄税務署の酒類指導官などの担当窓口へ届出書と添付書類を持参します。その場で記載内容を確認してもらえるため、初めての方でも不備に気づきやすいのが利点です。
控え用の写しを一緒に持参すれば、収受印を押してもらえます。訪問前に受付時間を確認し、余裕をもって出向くとスムーズです。
郵送で提出する場合は、届出書と添付書類、控え用の写し、返信用封筒(切手貼付)を同封します。返信用封筒を入れておくと、収受印を押した控えを返送してもらえます。
提出期限は税務署への到達ベースで管理し、期限に間に合うよう余裕をもって発送しましょう。書類の折れや不足がないか、投函前にもう一度確認しておくと安心です。
e-Taxを利用すれば、税務署に出向かず電子的に届出書を提出できます。利用には、事前の利用者識別番号の取得や電子証明書の準備が必要です。
e-Taxソフトなどから該当する手続きを選び、必要事項を入力して送信します。窓口や郵送に比べて手間を減らせるため、複数の販売場を運営する事業者にも便利な方法です。
酒類販売管理者は、誰でも自由に選べるわけではなく、一定の要件を満たす必要があります。要件を満たさない人を選任すると届出が受理されない場合もあるため、事前の確認が欠かせません。ここでは基本要件から欠格事由、不在時の対応までを整理します。
管理者の基本要件は、その販売場に常勤する成年者であり、酒類販売管理研修を受講していることです。名義だけで実際に勤務していない人を管理者にすることはできません。
つまり、実際に販売場で働き、酒類の販売管理に関わることができる人を選ぶ必要があります。研修は受講後に一定期間ごとの受講が求められる点も押さえておきましょう。
常勤して販売管理に従事できる人であれば、パートやアルバイトの従業員でも管理者になれる場合があります。雇用形態そのものよりも、実際にその販売場で継続的に勤務しているかどうかが重視されます。
一方で、派遣社員は派遣元との雇用関係となるため、原則として管理者にはなれないとされています。判断に迷うときは、選任前に所轄税務署へ確認しておくと安心です。
未成年者や、その販売場に常勤していない人は管理者に選任できません。また、酒類の販売業務の経験や研修の受講状況などが要件を満たさない場合も対象外となります。
適格な人を選ばないと、後から選び直しが必要になり、手続きが二度手間になります。選任前に要件を満たしているかを確認し、無理のない人選を行いましょう。
管理者が休みや外出で不在になる時間帯には、その職務を代わりに行う管理代行者を指名しておく必要があります。これにより、管理者不在でも適正な販売管理体制を保てます。
管理代行者にも、酒類の販売管理を適切に行える人を選ぶことが望まれます。営業時間中に管理体制が途切れないよう、あらかじめ社内で役割を決めておきましょう。
管理者が退職したり配置換えになったりして交代する場合には、旧管理者の解任と新管理者の選任を届け出る必要があります。届出書は「選任(解任)届出書」という1つの様式で対応でき、状況に応じて記載方法が変わります。ここではパターン別に手続きを整理します。
旧管理者の解任日と新管理者の選任日が同じ日になる場合は、1枚の届出書で解任と選任を同時に届け出ることができます。空白期間が生じないため、最もシンプルな交代パターンです。
届出書の解任欄と選任欄の両方に、それぞれの管理者情報と日付を記載します。提出期限はこの場合も、選任・解任の日から2週間以内です。
旧管理者が先に退職し、後任の選任が後日になるなど、解任日と選任日が別の日になることもあります。この場合は、それぞれの届出をその都度、期限内に行うのが基本です。
管理者が不在となる期間ができないよう、後任者を早めに決めておくことが望ましいでしょう。日付の管理を誤ると届出漏れにつながるため、スケジュールを整理しておくと安心です。
後任の管理者が研修を受講していない場合は、速やかに研修を受講できるよう手配します。研修の受講予定を踏まえて、いつ選任するかを検討しましょう。
後任者がすぐに決まらない場合でも、管理者不在の状態を放置するのは避けたいところです。まずは要件を満たす候補者の選定を進め、必要に応じて税務署や専門家に相談しながら対応しましょう。
酒類販売管理者選任届出書は、選任・解任の日から2週間以内に販売場の所轄税務署へ提出する義務があります。様式は国税庁から入手し、販売場や管理者の情報、研修受講状況などを正確に記載することが大切です。
提出方法は窓口・郵送・e-Taxから選べ、管理者は常勤する成年者で研修を受講している必要があります。交代時は解任届と新任届の日付管理に注意し、届出漏れを防ぎましょう。以下のポイントを最終確認しておくと安心です。

酒類販売免許の取得から届出まで不安がある方は、行政書士宮本えり事務所(酒類販売免許取得)へお気軽にご相談ください。ワイン輸入会社出身の行政書士が、東京・神奈川・埼玉・千葉を中心に全国オンラインでサポートし、届出でつまずかないよう一緒に進めます。
酒類販売管理者の制度全体は、親記事「酒類販売管理者とは」で解説しています。あわせて以下の記事もご覧ください。
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