行政書士
宮本絵理
美容業界やワイン輸入会社での経験を経て行政書士として独立。「お酒で世の中を幸せにしたい」という想いのもと、酒類販売免許の取得をサポートします。
元ワイン業界のプロとして、法令遵守の範囲で「どうすれば実現できるか」を一緒に考え、お客様の事業に寄り添う伴走型の支援が強みです。
基本情報:特定行政書士|酒販免許|ワインエキスパート🍷
CONTENTS
[酒類販売業免許]
酒類販売管理者標識の掲示義務の根拠、記載する必須項目、国税庁様式のダウンロード方法、掲示場所やネット販売での表示、未掲示のリスクまで、酒類販売免許取得後に必要な手続きをわかりやすく解説します。

酒類販売免許を取得できても、それで手続きが終わりというわけではありません。営業を始めるには、販売場ごとに酒類販売管理者標識を掲示する義務があります。
「何を書けばいいのか」「様式はどこで手に入るのか」と迷う方は少なくありません。この記事では、標識の記載事項や国税庁様式の入手方法、掲示場所、書き換えのタイミング、未掲示のリスクまでを整理して解説します。
まずは標識がどのような制度で、誰に掲示義務があるのかを確認しておきましょう。根拠となる法律や対象範囲を理解しておくと、準備がスムーズになります。
酒類販売管理者標識とは、その販売場に酒類販売管理者が選任されていることを消費者に示すための掲示物です。酒税法に基づき、酒類の小売業者に掲示が義務づけられています。
未成年者の飲酒防止など、酒類の適正な販売管理を目的とした制度です。標識を掲示することで、誰が管理者か、いつ研修を受けたかを外部から確認できるようになっています。
標識の掲示義務は、主に消費者へ酒類を販売する酒類小売業者が対象です。一般酒類小売業免許や通信販売酒類小売業免許を取得した事業者が該当します。
実店舗を持つ酒販店や角打ちはもちろん、ネットショップなどの通信販売でも掲示(表示)が必要です。卸売業免許についても、販売場での管理者選任と標識の考え方は共通する部分があります。
酒類小売業者は、販売場ごとに酒類販売管理者を選任し、その管理者に研修を受講させる義務があります。標識は、この選任と研修受講の状況を示すものです。
つまり標識は単独で完結するものではなく、「管理者の選任」「研修の受講」とセットで機能します。研修は原則として3年ごとに受講が必要で、その内容が標識にも反映されます。
出典 酒類販売管理者制度 PDF・www.nta.go.jp
標識には、決められた項目をもれなく記載する必要があります。ここでは主な必須項目を一つずつ確認しましょう。
標識には、その販売場の名称と所在地を記載します。免許を受けた販売場ごとの情報を正確に書くことが基本です。
店舗名や会社名、住所は免許申請時の内容と一致させておくと安心です。複数の販売場がある場合は、それぞれの情報を記載した標識が必要になります。
選任した酒類販売管理者の氏名を記載します。実際にその販売場で選任されている本人の氏名を書く点に注意が必要です。
管理者を交代した場合は、標識の氏名も速やかに書き換える必要があります。名義だけを残しておくといった対応は認められません。
管理者が研修を受講した年月日と、次回研修の受講期限を記載します。研修は原則3年ごとの受講が求められるため、期限の管理が重要です。
次回受講期限を標識に明記しておくことで、受講忘れの防止にもつながります。期限を過ぎないよう、余裕をもって研修を予約しておくとよいでしょう。
出典 酒類販売管理者選任・研修に関する案内 PDF・www.nta.go.jp
研修を実施した団体の名称も記載事項の一つです。管理者が受講した研修の実施団体を正確に書きます。
研修の申し込み方法や更新の詳しい流れは別の記事で扱いますので、ここでは記載項目の一つとして押さえておいてください。
標識は自由に作ればよいわけではなく、記載すべき事項が定められています。国税庁が様式を公開しているため、これを活用するのが確実です。
標識には記載すべき事項が定められており、それらをもれなく含める必要があります。国税庁が示す様式に沿って作成すれば、記載事項の不足を防げます。
用紙の材質やサイズに厳密な指定はありませんが、掲示に耐え、内容がはっきり読める大きさで作成することが大切です。
標識の様式は、国税庁のウェブサイトから無料で入手できます。おおまかな流れは次のとおりです。

ダウンロードした様式に沿って記入すれば、記載漏れの心配が少なくなります。最新の様式かどうかを確認してから使うと安心です。
書き方のポイントは、免許内容と一致した正確な情報を記載することです。販売場の名称・所在地、管理者氏名、研修受講年月日、次回受講期限、実施団体名をそろえて記入します。
日付は西暦・和暦どちらでも構いませんが、誤りのないよう研修修了証などで確認しながら記入しましょう。次回受講期限は受講日から3年後を目安に算出します。
標識は作成しただけでは足りず、決められた場所に掲示して初めて義務を果たしたことになります。実店舗とネット販売では方法が異なります。
実店舗の場合は、販売場の見やすい場所に標識を掲示するのが基本ルールです。お客様が確認しやすいレジ周辺や入口付近などが適しています。
棚の奥や事務スペースなど、消費者の目に触れにくい場所への掲示は望ましくありません。誰でも見える位置に掲示することが求められます。
通信販売の場合は、物理的な掲示に代えてウェブサイト上に必要事項を表示します。ネットショップのページに標識の記載事項を掲載する形が一般的です。
購入者が確認しやすい位置に表示することがポイントです。特定商取引法に基づく表記のページなど、消費者が見つけやすい場所にまとめて掲載すると分かりやすくなります。
標識は一度作れば終わりではなく、状況が変われば書き換えが必要です。掲示を怠った場合のリスクとあわせて確認しておきましょう。
酒類販売管理者を交代したときは、標識の管理者氏名や研修関連の記載を速やかに書き換える必要があります。新しい管理者の情報に更新しましょう。
また、管理者が研修を再受講したときも、受講年月日と次回受講期限を最新の内容に書き換えます。実態と標識の内容がずれないようにすることが大切です。
酒類販売管理者標識の掲示は、酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(酒類業組合法)に基づく法律上の義務です。標識を掲示しない場合や虚偽の記載があった場合には、50万円以下の過料の対象になるとされています。
あわせて、酒類販売管理者を選任していないケースも指導や処分の対象となり得ます。標識の掲示と管理者の選任は一体の義務として捉え、どちらも漏れのないよう注意が必要です。
これらは酒類販売免許の適正な維持にも関わる事項です。営業開始前にきちんと準備し、開業前のチェック項目に加えておくと、うっかり掲示を忘れる事態を防げます。
標識の様式や記載内容に不安がある場合は、専門家に確認しながら整えておくと安心です。
標識の準備は、免許取得後・営業開始前のタイミングで進めます。おおまかな流れは、免許取得、管理者の選任、研修の受講、標識の作成・掲示という順です。
研修は受講枠が埋まっていることもあるため、早めに予約しておくと安心です。営業開始日から逆算して余裕をもったスケジュールを組みましょう。
ここでは、標識に関して寄せられることの多い質問をまとめました。準備を進める際の参考にしてください。
はい、標識は販売場ごとに掲示する必要があります。複数の店舗を運営する場合は、それぞれの販売場に対応した標識を用意しましょう。
販売場ごとに管理者を選任するのが原則ですので、記載する管理者氏名も販売場ごとに確認して記入します。
手書きでもパソコン作成でも問題ありません。大切なのは、必須項目がもれなく記載され、内容がはっきり読めることです。
読みやすさや修正のしやすさを考えると、国税庁の様式をダウンロードしてパソコンで作成する方法が便利です。
次回受講期限を過ぎてしまった場合は、できるだけ早く研修を受講することが必要です。受講後は、標識の受講年月日と次回受講期限を書き換えます。
研修の詳しい申し込み方法や更新の流れは別記事で解説しています。期限管理に不安がある場合は、専門家に相談しておくと安心です。
酒類販売管理者標識は、酒類販売免許を取得した後に販売場ごとの掲示が義務づけられた大切な手続きです。販売場の名称・所在地、管理者氏名、研修受講年月日、次回受講期限、実施団体名を記載し、見やすい場所に掲示します。
様式は国税庁のサイトから無料でダウンロードでき、手書き・パソコンのどちらでも作成できます。管理者の交代や再受講の際は速やかな書き換えを忘れないようにしましょう。
行政書士宮本えり事務所(酒類販売免許取得)では、免許の申請代行から営業開始後の準備まで全国オンラインで対応しています。標識の準備や酒類販売免許でお困りの際は、お気軽にご相談ください。
酒類販売管理者の制度全体は、親記事「酒類販売管理者とは」で解説しています。あわせて以下の記事もご覧ください。
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